ピエモンテ州ノヴァーラ県の稲作地域では、郷土料理は、パスタでなくリゾットになります。私が日本滞在中に、”イタリアでグルテンフリーで暮らしている。”と話した場面が何度かありましたが、リゾットをはじめお米料理、米粉、時には、そば粉のガレットを作っているからです。
今日のブログは、稲作地域のイベントと未来の稲作についてです。
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近所のバールに町のイベントのお知らせがありました。
人口が800人弱のこの町では、お知らせは、市役所の入口、週に3日だけ開く郵便局の窓口、町のバールの3か所に掲示されます。
2026年3月1日
パニッシャ(Paniscia :ノヴァーラの郷土料理のリゾット)とノヴァーラ県ボルゴマネロ(Borgomanero)のロバ肉の郷土料理、Tapulone(タプローネ)とポレンタのテイクアウト
パニッシャ6ユーロ(約1,100円)、タプローネ11ユーロ(約2,030円)
予約は、2月26日まで。



*前回の町のイベントでは、パニッシャとロバ肉のシチューとポレンタ(Stufato d'asino con polenta)でした。ノヴァーラ県ボルゴマネロ(Borgomanero)の郷土料理、Tapulone(タプローネ)の伝説については、過去のブログにあります。

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2月末、ノヴァーラ県の稲作地域、近所の水田では、春の種まきに向けて、水田での作業は、水の流入と流出を適切に行うための水路や排水路の清掃中でした。
トラクターによる溝や排水路の清掃は、溝掘り機器、側溝を刈り取り機器、掘削機アームのなどの専用機器が取り付けられます。
以前、この様子を眺めていた私に、稲作農場経営者の友人、ヴィクトリオがこの作業の大切さを教えてくれました。
「放置することが許されず、溝の清掃が義務付けられている。それに水道網を効率的かつ整然と維持することがどれほど栽培をする上で重要であるかわかるかい。その作業を怠れば、収穫量が非常に低くなるだろうし、種を無駄にしてしまうからだよ。」

稲作農場経営者のグループのSNSに『お米の栽培方法を変える可能性、未来は、新技術ドローンで進む』という一文がありました。
確かに、2,3年前から何度か稲作に関する資料で田んぼの上を飛ぶ大型農業用ドローンの画像を見たことがありました。
トラクターでなく空からの種まきや処理、施肥をすることにどのような効果があるのでしょうか。
この分野は進歩を続けているため、若い世代の農業従事者がこの問題について話し合う必要があるということで、ヴィクトリオの30代の親戚、40代の家族も入っている若手農業従事者団体(Associazione dei giovani di Confagricoltura)が未来の稲作について会議を開催したとのことです。
会議の参加者(若い世代の稲作従事者の女性)が稲作農場グループのタイムラインに記載した内容をもとに、またその関連する資料を読んだ内容を共有します。
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ドローンは、トラクターを完全に置き換えることはできないものの、耕作方法を変えるツールとなり、ドローン技術はすでに現実のものとなっており、水田地帯でも急速に普及すると予測されています。
種まき、施肥、農薬散布など、多くの作業でトラクターを補佐することができること。そして水田のような複雑な環境では、多くの場面でトラクターに取って代わることができるだろうとされています。
トラクターの鉄の車輪も、水没する機械も、水浸しで故障する恐れのある電子機器も必要なくなり、水田に機械が入る代わりに、上空から作業できる利点があります。
しかし、実験段階では、進んでいるものの特定の作業は依然として許可されてなく、ドローンでの使用が目的とされて登録された製品がないこともあります。例えば、肥料です。ドローンの輸送能力は限られているため、肥料は非常に濃縮されていなければならないからです。
稲作農場、特に若手農業従事者は、今後、積極的にドローンを導入していくことが予測されています。ドローンは高価な機器であり、操縦免許の取得も義務付けられていますが、トラクターよりも安価であること、トラクターを完全に置き換えることはできなくても、多くの作業においてトラクターを不要にすると話し合われました。
現在、あらゆる技術の導入には、政府の認可プロセスが長すぎるという問題点も指摘されています。
この会議には、スペイン、ポルトガルをはじめ海外からも参加者いて、スペインでは、5年前から、農薬の空中散布を含め、あらゆる用途にドローンが使用されているとのことです。
スペインでは14種類の製品がドローンによる空中散布の使用が許可されており、そのうち9種類は稲作専用なのです。
日課の水田散策で、ドローンを見る日もそう遠くないかもしれません。
ローマからピエモンテへの移住は、トリノオリンピックの仕事をきっかけにオリンピックの前年2005年からでした。この20年間でノヴァーラ稲作の構造転換を見てきました。
この町の中世の記録や絵画、戦前の写真と同じ水田風景や今でも人々に愛されている、伝統的な郷土料理が存在する中で、未来に向かって稲作は地上から空へ 、 技術革新が変える水田の景色を見続けていきたいと願っています。
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今日のランチは、町のイベントのイタリアの水田地域ノヴァーラ県の郷土料理は、リゾット。
パニッシャ(Paniscia :ノヴァーラの郷土料理のリゾット)には、ノヴァーラ県のワイン生産者の友人のほとんどが、アントシアンの含有量が高く、胡椒などのスパイスの香りがある品種ヴェスポリーナのワインを合わせることが多いです。
そして、このリゾットには、材料にもふんだんに赤ワインが使われています。ノヴァーラ県のワイン産地では、品種ヴェスポリーナを使われますが、希少な品種なので、一般的には、入手しやすいバルベーラやネッビオーロのことも多いです。

コッリーネ・ノヴァレージ ヴェスポリーナ ”ニーナ”
COLLINE NOVARESI DOC VESPOLINA “NINA” 2024
品種:ヴェスポリーナ100%
醸造:除梗後の房は、セメントタンクに移され、天然酵母による自然発酵したワイン。
そしてロバ肉の郷土料理、Tapulone(タプローネ)には、その伝説のお料理が誕生した町のすぐ近くのワイナリーのネッビオーロ100%のゲンメを合わせたい。
ありがとうございました。
また1週間が始まりますね。月曜日、はりきっていきましょう。
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