品種の開発を専門とするイタリアの研究センターの視察では、
将来的に欧州需要のための酒米の研究が行われているので、SAKEの試飲もありました。

試飲で使用されたSAKEは、ロンドンに輸入された日本産の日本酒。

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一緒に出てきたのは、鮭のおにぎり。
Onigiri

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新しく発表された黒米を使ったお料理
この新しい品種の黒米は、有機農法に使用するために生まれ環境への影響も少なく
気候変動と水資源を考え、植生サイクルが短く、必要とする肥料も水も少ない。
カボチャ、リコッタ、アマレットクリームと黒米(品種:Ebano)

Riso Ebano con crema di zucca,ricotta e amaretto

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環境を尊重する新しい赤玄米の品種と季節の野菜を使ったお料理。
ポリフェノール、食物繊維、タンパク質、ビタミンを豊富に含んでいます。

Riso Rubinum con verdure di stagione

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先日のブログで紹介した全品種の中で最も粒が大きいグラン・カヴール米は、トマトとバジルペーストで。
Risotto al basilico e pomodoro

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そして視察後で誰もが待っているお米料理は、パニッシャです。

今まのブログで何度かご紹介してきたノヴァーラ風リゾット パニッシャ(Paniscia novarese)
およそ600年の歴史を持つこの郷土料理は、特別行事での食事で必ず登場します。
この郷土料理は、同じノヴァーラ県でも数キロ離れると、またその家庭によって
食材が1つ、2つ違うなどいくつかのバリエーションがあります。

基本的な材料は、
お米【カルナローリやバルドが使われることも多いですが、最近では、他の品種、例えばローマ、アルボリオも使われることがあります。】
うずら豆(Borlotti)
サボイキャベツ(ちりめんキャベツ)、ニンジン、セロリ、タマネギ
ノヴァーラの丘(コッリーネ・ノヴァレージ)の赤ワイン
がたっぷり入ります。
ワイン関係者には、その品種の持つ特徴から地場品種ヴェスポリーナが好んで使われます。
一般的にお料理サイトなどで紹介されるレシピでは、他の品種、バルべーラのことが多いです。
豚のラード、
ノヴァーラのサラミ
の2種類のうちの両方、または、どちらかの1種類のことも。
*Salame della duja(サラメ デッラ ドゥーヤ)
豚の全ての部位のお肉+30%が豚のバラ肉と豚の頬の下部の肉)

レバーの入ったFideghina (フィディギーナ)
(豚の全ての部位のお肉 +豚の肝臓13%、豚の脾臓7%)

塩、コショウ

*トマトソースを少し入れて、ほんのり赤い色彩になるパニッシャもあります。
*リゾットの上に黒胡椒だけで、風味を味わうことが多いですが、パルミジャーノレッジャーノや
グラナパダーノのチーズをすりおろしたもので楽しむ人もいます。

品種研究所の視察のパニッシャは、新しい品種を使ったパニッシャでした。
ノヴァーラ風リゾット パニッシャ(Paniscia novarese)

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イタリア国立米(稲作)協会での視察後のパニッシャは、品種カルナローリを使っています。
トマト缶を入れていたのでほんのり赤いパニッシャ
ノヴァーラ風リゾット パニッシャ(Paniscia novarese)

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コロナの時期、大鍋でのお料理が提供されなかった時には、地元のゴルゴンゾーラのパニーノの袋が配られました。それが好評だったので、昨年からパニッシャとパニーノの両方が提供されるようになりました。

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ブログに何度も登場してきたヴィクトリオ。
昨年に続き、パニッシャも2杯。小さなゴルゴンゾーラのパニーノの袋は、3袋目でした。

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実は、ゴルゴンゾーラチーズが好きなので私も3袋食べました。

現在、ノヴァーラの自宅には、ノヴァーラ県の農場の黒米3品種、リゾット用4品種、赤玄米2品種、
和食用1品種、さらにフランス産カマルグ米2品種とお米だらけです。
さあ、今夜は、どんなリゾットにしましょうか。

それでは、また。次回のブログでお会いしましょう。
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